資格なしで整体はできる?法律の線引きと、実務で困らない準備
※本記事は資格・制度についての一般的な情報です。制度は改定されることがあります。
整体は、資格がなくても始められます。法律で免許が定められた職業ではないためです。
一方で、決まりが2つあります。名乗れる名称と、伝えてよいことの範囲です。ここを外すと、良かれと思った一言が問題になります。
この記事では、2つの線引きと、現場で困らないための準備を整理します。
これから始める方にも、すでに働いている方にも役立つ内容です。
整体は資格がなくても始められます
整体は、法律で免許が定められた職業ではありません。だから資格がなくても、整体師として働くことも、開業することもできます。
ただし「何をしてもよい」という意味ではありません。身体に触れる仕事には、免許を持つ方だけが使える名称があります。
もう1つ、医師だけが伝えられることもあります。この2つを外さなければ、迷う場面はほとんどありません。
そして実務では、もう1つ別の話があります。始められることと、続けられることは違います。ここは後半で扱います。
先に結論を言うと、資格の有無より、身体の仕組みを説明できるかどうかが現場では効きます。

決まりは2つ|名称と、伝えてよいこと
順番に見ていきます。覚えることは多くありません。
1メニュー名と肩書きは「整体」で揃える
「あん摩」「マッサージ」「指圧」「はり」「きゅう」は、免許を持つ方が使う名称です(あはき法 第1条)。整体の現場では「整体」「ボディケア」で表記します。看板・メニュー表・名刺・ホームページのすべてで揃えてください。
2病名を判断して伝えない
病名を伝えることは医師の行為です(医師法 第17条)。受診が必要そうなときは、医療機関をおすすめします。この判断ができることが、解剖学と整形外科学を学ぶ理由のひとつです。
3認定の名前に発行元を添える
認定資格を持っている場合は、「◯◯スクール認定」と書きます。どこで何を学んだ人なのかが相手に伝わります。発行元を添えることが、そのまま信頼につながります。
3つとも、知っていれば守れることです。難しい判断は要りません。
迷いやすいのは2つ目です。お客様から「これは何かの病気ですか」と聞かれる場面はよくあります。そのときに何と答えるかを、先に決めておいてください。
答え方は決まっています。触れて分かることは伝え、判断が要ることは医療機関をおすすめする。この形を覚えておけば迷いません。
お客様を突き放すわけではありません。どこへ行けばよいかを示すことも、役に立つ形のひとつです。
知らずに始めると起きること
線引きを知らないまま始めると、3つの形で困ります。どれも、始める前に避けられます。
| 起きること | 先に何を知っていれば避けられるか |
|---|---|
| メニュー名を書き直すことになる | 免許が要る名称を知っている |
| 良かれと思った一言が問題になる | 伝えてよい範囲を知っている |
| 説明できず、次につながらない | 身体の仕組みを言葉にできる |
3つ目は法律の話ではありません。実務で最も差が出る部分です。
資格がなくても働けます。一方で、「なぜそうなっているか」を説明できないと、もう一度選ばれる理由が作れません。
始められることと、続けられることは違います。多くの方が、ここで差を感じます。
1回目の施術で気持ちよかったとしても、2回目に来る理由がなければ続きません。理由を作るのは説明です。

困らないための準備|3つ
資格の有無にかかわらず、先に整えておくと楽になるものが3つあります。
- 身体の仕組みを言葉にできるようにする|解剖学の言葉で状態を説明できると、施術の狙いが自分の中でも整理されます。
- 受診をすすめる判断ができるようにする|整形外科学と内科学の基礎があると、線引きで迷いません。
- 手技を人に見てもらう|独学だと、できているかどうかを確かめる機会がありません。
3つとも、資格を取るためではなく、現場で困らないためのものです。順番は1から3へ。手技だけを先に覚えると、選ぶ理由が分かりません。
認定資格は、この3つを学んだ証明として受け取るものです。順番は、学ぶことが先で、認定はあとから付いてきます。
資格の種類と取り方は、整体の資格とは?にまとめています。
国家資格との違いは、整体師に国家資格はある?で整理しています。
メディカル整体アカデミーで学べること
メディカル整体アカデミー(MSA)は、全国125店舗の整体院・整骨院を運営するグループが2021年6月に開校した、東京・高田馬場の整体スクールです。高田馬場駅から徒歩30秒にあります。
線引きで迷わないために、座学を厚くしています。解剖学48本、整形外科学8本、内科学12本です。

学ぶ中身|動画講義と完全マンツーマンの実技
| 動画講義 | 解剖学48本・生理学9本・整形外科学8本・内科学12本・MSA理論22本 |
|---|---|
| 実技実習 | 整体ベーシックコース35回/整体総合コース85回 |
| 実技の形式 | 完全マンツーマン。在学中は通い放題 |
| 卒業の目安 | 週1回のペースで6〜12ヶ月 |
各コースの中身はコース紹介、スクールの考え方はスクールについてをご覧ください。
認定資格|メディカル整体アカデミーが発行しております
整体ベーシックコースの卒業試験に合格した方へ、認定資格を発行しております。認定名は「深層筋アプローチマスター」と「姿勢矯正マスター」です。認定資格はよくある質問にも記載しています。
学んでいる方
まとめ|押さえる順番は3つ
- 名称を揃える|メニュー名も肩書きも「整体」「ボディケア」で
- 伝えてよい範囲を知る|病名は伝えない。受診が必要そうなら医療機関をすすめる
- 説明できるようにする|ここが、もう一度選ばれる理由になります
資格がなくても始められます。続けられるかどうかは、学んだ中身で決まります。
始める前に、学ぶ順番を決めてください。
よくある質問
Q1. 資格なしで整体師として働けますか?
働けます。整体は法律で免許が定められた職業ではないため、資格がなくても整体師として働くことも、開業することもできます。一方で、名乗れる名称と、伝えてよいことの範囲には決まりがあります。
Q2. 資格なしで整体院を開業できますか?
できます。開業に必要な免許はありません。ただしメニュー名や肩書きに「あん摩」「マッサージ」「指圧」を使うことはできません。整体・ボディケアで表記してください。
Q3. 「マッサージ」という言葉は使えませんか?
あん摩・マッサージ・指圧は、免許を持つ方が使う名称です(あはき法 第1条)。整体の現場では「整体」「ボディケア」で表記します。看板・メニュー表・名刺・ホームページのすべてで揃えてください。
Q4. お客様に「これは何の病気ですか」と聞かれたら?
病名を伝えることは医師の行為です(医師法 第17条)。受診が必要そうなときは、医療機関をおすすめしてください。この判断ができることが、解剖学と整形外科学を学ぶ理由のひとつです。
Q5. 資格がなくても求人に応募できますか?
応募できる求人はあります。一方で、求人の多くは「何を学んだか」を確認します。認定資格は、学んだ内容を相手に示せる形です。
Q6. 独学で整体を学ぶことはできますか?
書籍や動画で知識を入れることはできます。一方で、手技が身についているかを人に見てもらう機会は、独学では作れません。実技の回数が、そのまま差になります。
Q7. 資格を取らずに始めて、あとから取ることはできますか?
できます。働きながら学ぶ方も数多くいます。メディカル整体アカデミーは随時入学で、実技は在学中通い放題です。休学の制度もあります。
Q8. 認定資格を持っていることは、どう伝えればよいですか?
「◯◯スクール認定」のように、発行元を添えて書きます。どこで何を学んだ人なのかが相手に伝わり、そのまま信頼につながります。
この記事の監修者
監修:沖野 一平
メディカル整体アカデミー 校長/柔道整復師・国際マッケンジー協会認定セラピスト (Cert. MDT)
専門監修:蓑田 健太郎
メディカル整体アカデミー 副校長/柔道整復師・キャリアコンサルタント。施術歴14年・施術人数約5万人。キャリアコンサルタント資格を取得して3年、これまで50名の相談と指導を担当しています。
執筆:メディカル整体アカデミー
講師の一覧は講師紹介ページをご覧ください。
参考文献
- あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)第1条/e-Gov法令検索
- 医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第17条/e-Gov法令検索
- 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)/e-Gov法令検索
※法令の条文は2026年8月28日にe-Gov法令検索で確認しました。